2004-06-01から1ヶ月間の記事一覧

Call me naive, I don’t care.

渡辺謙が米アカデミー新規会員に推薦されたそうで。『ラスト・サムライ』での演技が評価されたんでしょう、いよいよ一流の映画人として認められましたね、ってなこと、ワイドショーのコメンテーターあたりが言ってそうだなー。ともあれ、ケン・ワタナビ御本…

アフガン攻撃っていっても…

私も日頃愛読させてもらってる「町山智浩アメリカ日記」(http://d.hatena.ne.jp/TomoMachi/)。 巷で最も熱い人気サイトの一つだと思われるが、ここ何日かはマイケル・ムーアの『華氏911』の話題で、いつにも増して町山節が冴えわたり、読者の反響もすごい…

This is what it means to be Sherman Alexie, apparently.

アレクシーの記事(2000年のものなんで、古い。でも写真付き)。http://www.bookmagazine.com/archive/issue11/alexie.shtmlアレクシーと言えば、怒りの炎を光背のように背負った姿が目に浮かぶ(まさに迦楼羅焔光。こりゃ阿修羅というより不動明王だわ)。…

ルサンチマン再考

誰もが大なり小なり宿していると思われるルサンチマンというもの、先日別の件でその奇怪な姿をチラと見たような気がしているんだが、これはいささか背筋が凍る、というのは誇張だとしても、冷え冷えとした心持ちになる経験であった。 だがアレクシーについて…

『インディアン・キラー』

さながらスポケーンの阿修羅とでも呼ばせて頂きたい、怒れる作家アレクシーが満身これ憤怒に染め上げて世に放った問題作。こいつはまたかなり危険なシロモノ、しかも痛いんだよ。揶揄としてイタい、というのでなく、字義通りまさに「痛い」のだ。 インディア…

阿修羅の如く

かねてより抱えている懸案事項について、多少の進展あり。完全終結までにはもう少し時間がかかりそうなのがやや心配ではあるものの、久々に心の落ち着きというか、プチ充足感を得る。当人からも連絡があって、以前から思ってたことだが、この人って悪意は無…

一見マフィアのような風体

「心配することはない、大丈夫だから。ほら、笑って。笑顔だ、笑顔」という言葉をかけられだけで、すっと憑き物が取れたかのように疑心暗鬼の塊が溶けていき、フニャフニャと安心感で満たされる。そして言われた通り、本当に笑い声をあげてしまう私って、か…

イシとは人という意なり

“Ishi in Three Centuries”の中で、クローバー批判の立場から発言しているのが、ナンシー・シェパー=ヒューズという人類学者@UCバークリー。彼女がレヴィ=ストロースやギアツに言及してたので、ちょっと『野生の思考』なんかを引っぱり出してきてはみたも…

吃驚したこと

私は作家だとか、public figureなどについての好き嫌いを表明するのは、全く問題の無い、普通のことだと思っており(だって単なる好きとか嫌いっていう話だし)、私が好きな作家や俳優や作品に関して、誰かに嫌いだと言われても、ああ、そういう人もいるよね…

雑感:研究者ってのも厳しい人生であることよ

人類学に限ったことではないが、研究者と研究対象との関係というものに潜む複雑な問題を考える時、生身の人間とその周囲の環境に、ある意味、お節介というか恥知らずなまでに入り込むことが必要な類の学問を、己の一生の仕事として選び、取り組もうとする研…

"Ishi in Three Centuries"(ISBN:0803227574)

イシと呼ばれた彼がオーロヴィルに現われて90年余。イシの関連書籍が新たに刊行されたとのことで、現地で買ったほうがいいかなーとか、さんざん逡巡したが、このたび思いきってamazonで取り寄せてみた。アメリカでは昨年出たやつなんだけど、日本で翻訳出版…

有事関連法案

これもずっと気になっていたんだけど、マスメディアで大きく報道されないまま、参院通過して成立してしまった。後々恐ろしいことにつながるような予感がする。杞憂に終わればいいんだが。 http://plaza.rakuten.co.jp/mz5na/diary/200406170000/ このsowonさ…

『TN君の伝記』

こないだから上記のなだいなだの本を読んでるんだが、TN君って誰のこと?とわからないまま。歴史がつくづく弱いのー。ネットで調べたら、中江兆民のことだそうで。これで、スッキリした。 素人考えで思うに、明治って現在の日本の諸問題の萌芽を孕んでいるの…

と思ってたら

今さっき、電話あり。とりあえず明日またゆっくり話すということで、今日はお開き。

人に巣食うルサンチマンというものを見た気がする今日この頃

昨夜は海外の知人らに国際電話かけまくり、で、キレまくり。挙句の果てに泣いちゃった、というものすごいオチがつく。当然、寝不足。昨日だけでなく、週末からずっと電話してるんで、疲れた。電話代も怖い。 時差とか、電話料金が深夜枠適用になるように(こ…

とりもなおさずそれは愛ってことで

で、やっぱり私は彼女が好きだ。私にとっては、なんというか、おっそろしく頭の良い人なんで、彼女の足跡を辿ろうと追っかけてみても全然ついて行けない哀しさを覚えつつ、いつか私もそこまで行ってみたい、そして彼女の目に映る風景を見てみたい、と憧れと…

『ゲド戦記外伝』

ざざっと粗く読んでみた印象としては、『帰還』や『アースシーの風』よりも読みやすく、わかりやすい感じ。面白い。登場人物も魅力的だし。 『帰還』以降の作品は、ル=グウィンのフェミニズムとかジェンダーとかの問題に対する関心が強く反映されてるせいか…

私信というか、質問なんですが。気分を害されたらすみません。

私は普段からid:vedaさんの日記を拝見しており、愛読者と言っちゃってもよい人間だと思う。 で、http://d.hatena.ne.jp/veda/20040613に対し、疑問を感じたことなどがあり、コメント欄では長くなりそうなので、こちらに書いてみることにする。 瞑想は宗教の…

Getting high on Tolkien and counterculture

トールキンの『指輪物語』は、まず1950年代にイギリスで出版されたが、同書が爆発的に売れ、ベストセラーとなったのは60年代のアメリカにおいてだった。皮肉なことに、海賊版のペーパーバックかなにかがアメリカで出回ったことがきっかけで売れ始めたんだっ…

本屋で泣く

id:andy22さんが昨日の日記で、バースデイ・プレゼントに『ゲド戦記外伝』を貰った、と書いておられるのを読み、お、そうだった、もう出てたんだっけ、と気付く。で、本日いそいそと本屋へ足を運ぶと、やはり話題の注目作なのか、平積みになってるのを発見。…

カプリコンの想い出

一度だけ日本SF大会に行ったことがある。 会場内は濃ゆーい人々の醸し出す濃ゆーい空気が流れており、これがサイファイ・コンかー、と感慨深かったのだが、ワールド・コンもあんな感じなんだろうか。 SFファンというのもおこがましい、単なるミーハーでしか…

リスト::SF作家

キーワードのリスト::SF作家というやつについて、些末事ですが。 スプリング・ディ・キャンプ=L・スプレイグ・ディ・キャンプ A・K・ル・グィン=U・K・ル・グィン ではないかと。 私、はてな市民じゃないのでいじれないんですが、どなたか親切な方がちょち…

ここでフィールドワークとか出来るかもしれない

ウチの近所には、「激安の殿堂」ドン・キホーテがあるんだが。 実は私はドンキが苦手というか、はっきり言って嫌いだ。だったら行かなきゃいいじゃん、と自分でもツッコミつつ、輸入食品なんかが結構安かったりするんで、ついつい覗いてしまい、その度にいや…

で、その嫌悪感とか違和感は本当は何なのだろう、と

相田みつを的なるものとして抽出した、「大きなものに生かされている」意識に違和感を覚える、というより、恐らく相田みつをの作品に漂う押し付けがましさやら過剰な情緒性やらに反発を感じる、ということなんではなかろうか。であれば、それはひとえに相田…

これは個人的な妄想にすぎないんで、取り合ってくれなくてもいいです

「大きなものに生かされている」という相田の思いを、単に「日本人が古来、仏教伝来以前から持っていた、宗教意識の原点みたいなもの」としてだけ説明するのは、十分ではないんじゃないかと私は感じてしまった。 dozewuさんが辟易するほどに、「大きなものに…

些末なことかもしれないが、人を畏怖する神についてちょっと

気に入らないことがあれば平気で人間を虐殺する、人間とは隔絶された理解不能の絶対神を発明したユダヤ教的宗教感覚(言うまでもなくキリスト教・イスラム教の原点だ)のほうが、むしろよっぽど特殊なのである。 とおっしゃるが、そんなことはないだろう。日…

それは畢竟するに同じことなんでは?表裏一体というか

(2)しかし、そんな「どうしようもない自分」も一人で生きているのではなく、何か大きなものに生かされている。 (6)しかし、その「どうしようもない自分」は、「大きなものに生かされている」という一点で、絶対的に肯定されている。 しかし、相田みつ…

かなりイタい人になってるのかもしれません、私

dozewuさんという方の相田みつを論(http://d.hatena.ne.jp/dozewu/20040604)、興味深うございました。 コメント欄を設けておられないようだし、他人の日記で言及されるの、迷惑と思われたらどうしよう、こんなん書いちゃっていいのか、と内心ドキドキして…

甘く見てたら大間違いだっつーの

ここしばらくイライラの種を抱えていて、昨夜はこれがかなり膨れ上がる事態に。もう血圧上がりっぱなし、興奮のあまりほとんど眠れなかった。今もまだ、みぞおちの辺りに変な気持ち悪さがある。イライラが昂じて禿げたりしたらどうしてくれよう。 はやくスッ…

記憶・過去・死

過去の損失という点では、パソコンが具合悪くなってリカバリーかけたりすると、それまでのファイルとかデータが消えちゃう、ってな時に漂う寂寥感とかある種の悲しみというのも「パソコンの小さな死」に伴う感情が関係するのかもしれない。記憶が貯蔵されて…