イシとは人という意なり

“Ishi in Three Centuries”の中で、クローバー批判の立場から発言しているのが、ナンシー・シェパー=ヒューズという人類学者@UCバークリー。彼女がレヴィ=ストロースギアツに言及してたので、ちょっと『野生の思考』なんかを引っぱり出してきてはみたものの。いかん、こうやっていつも、あっちの本、こっちの本ってな具合に、芋づる式にちょこちょこ手を出して、挙句に読みさし本が増えていくのだ。で、ちゃんと読了することなく、内容の把握も中途半端なまま、という混乱状態が続くわけよ。
恥ずかしながら、ギアツは著作とか論文とか読んだことなく、馬鹿を露呈するようでアレだが、インドネシアの闘鶏の人よね、っていうあまりにもお寒〜い認識しか持っておらず、何もわかっちゃいないのである。どなたか詳しい方がおられたら、ちょっとレクチャーして頂きたいものだ。知人連中(文化人類学やってた)は心酔してたのか、ま、とにかく有名な学者だし、ギアツの来日時には、群れなして講演に行ってたが、それを横目で見てた私って…一体何考えてたんだか…。バカ、バカ。
でも、“Ishi in Three Centuries”って、私みたいな素人で人類学とかに明るくない人間でも、面白く読める。人類学者以外にも、文学や言語学、法律などの専門家やらアーティストやらが寄稿しており、その中には自身もインディアンだという人が何名か入っていて、学術書っていうよりは、イシとヤヒ族に関して、現在だからこそ見えてくる諸々の論考をまとめてみたら、こんなん出来ましたけど、という趣き(違うか)。各部、各章が割と独立してるので、とりあえず興味のあるものだけ読むってのも問題ない。とにかくイシ好きの方にはオススメしたいなーと思う。まあ、そんな人、私以外にどれだけいるんだか疑問だけど。

ところでレヴィ=ストロースって、まだご存命なのだろうか?