一体またどういう流れで?
先日「トルコによるアルメニア人虐殺を否定すると処罰される」という法案がフランス国民議会の下院で可決された。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kokusai/europe/news/20061013dde007030058000c.html
2006-10-13 アルメニア人虐殺否定処罰法、仏国民議会が圧倒的多数で承認(Milliyet紙)
アルメニア側のプロパガンダやロビー活動が功を奏したってことかい?と勝手に妄想してたんだけど、フランスでは実際のところどのような過程があってこの法案が起草、提出され可決されるまでに至ったんだろうか。
昨年、移民騒動が報じられた際はフランスでの移民を取り巻く状況ってどうなのよ?と冷淡な視線を送っていたものだが、その後もちょっとブログ等で関連記事やら関連しない記事やらごたまぜに追いかけて読んでいくにつれ、「おお、やはり腐ってもフランス」との印象を受けた。理不尽なことや不当なことを指摘すればちゃんと傾聴してくれる人々の国だなー、と。無論老獪なツワモノらによるどす黒い海千山千の駆け引きだってあるわけだが、理想をストレートに語り、保持することも意外と許容されているのかも、理想がヘンに潰されずに生育できる環境なのかも、と思ったりしたのだ。
だからなんでまたこの度の法案は可決されたんだろうか、と不思議なんだよなー。
覚え書き
ニケーア=イズニック
アミダ=ディヤルバクル
エデッサ=シャンルウルファ
ランディア=不明
ディヤルバクルはクルド語でamedだし、私のようなド素人でもなんとなく推測可能だったが、ランディアってどこさ?と古代ローマ帝国時代の略地図と現代の略地図を矯めつ眇めつするもわからない(略、ってのがいけないんだな。ちゃんとした詳細な地図ならわかるかも)。
綴りもわからないのでとりあえず日本語の「ランディア」と「パルティア王国」でググってみると、「62年にランディアの会戦でローマ軍は撃破」「アルメニアはパルティア王族(アルサケス家)の者が王位に就き、宗主権はローマにあるとする妥協(ランディアの和約、63年)が成り立ち〜」というのだけがヒット。ちなみにアルメニア史のサイトだった。しかし現都市名は依然として不明。場所的にはマラテヤとかエラズー辺りかと思うんだけど。
追記
http://www.kurdmedia.com/news.asp?id=13426
↑はロイター発のようだが、http://www.kurdmedia.com/経由で目にしたニュース。
オルハン・パムクのノーベル文学賞は純粋に文学、芸術的な観点のみに基づいて授与されたわけではなく、トルコにおける言論の自由を鑑み、パムクの「トルコによるアルメニア人虐殺はあった」発言が引き起こした政治的問題への配慮があったのではないか、という見方をアンカラで活躍する政治アナリスト(名前から推しておそらくトルコ人。もしかして外国籍の方かもしれないが、少なくとも先祖はトルコ人だろう。)が示している。
朝日新聞だったかな、先日読んだ彼のノーベル文学賞受賞記事でもアルメニア人虐殺発言のことが触れられていたっけ。トルコのEU加盟にも関係して注目されているネタだし、この話は今後もついてまわるんだろう*1。本人としては、もう政治絡みのあれやこれやにはもううんざり、といった心境だったりするかも。
でもなー、ちょっとビル・ゲイツ似のパムク氏であるが、この発言をしたことでかなりの偉丈夫っぷりを見せてくれた。オットコマエですなー!少なくとも私はそう思うわ。
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なぜか中村梅雀が好きだ。
但し「好き!」と胸張って彼の素晴らしさを滔滔と語るようなコアなファンからは程遠く、ひっそりと小声で「好き」とつぶやくにとどめるしかない。歌舞伎未体験なワタクシ、梅雀さんを拝見するのは「専らテレビドラマ、ごく稀に映画」なのである。もう有体に言えば、「信濃のコロンボ」くらいしか知らないわけだ。
あ、でも今夏は映画『不撓不屈』で、ちょいディープスロート的な人物を演ってたのを見たな。
さて、その梅雀さんが先日ご結婚なさったそうな。ご本人のブログで知った。
ブログからもシャ〜ワセ〜な雰囲気が伝わってきて良い感じなんだわー。
いやしかし、これまで独身だったとは驚いた。も少し早くそのことを知っていれば。残念、惜しいことをした(何がだ?)。