世界史、美学美術史などに興味のある方なら、とりわけ食指が動くのでは

昨年日本語訳が刊行された『わたしの名は紅』(オルハン・パムク著)。出版のタイミングに合わせたのか、去年11月に作者のパムクが日本に来て講演やるっての、知ってはいたんだが結局行かず。行こうと思えば行けたんだけども、なんとなく気が乗らなくて。今にして思えば行っときゃ良かった。
エーコの『薔薇の名前』を想起させるような、複雑かつ重厚な作品らしい。つーことは、前提となる知識を備えてないと十分に堪能できないわけで、読み手に要求されるレベルも高そう。ならば恐らく私にゃそれほど理解できまいて、とわかっちゃいるものの、目下読んでみたい本の一つである。ただ我が人生においてかつてないほどの金欠状態に陥っている現在、つい購入をためらってしまう。ああ、書籍代もケチるようになるとは、落ちぶれたものよ。