rhus coriora, a.k.a. sumac

スマックという香辛料がある。
見た目も味わいも赤紫蘇ふりかけの「ゆかり」そっくりなスマック*1。サラダに混ぜてあえれば野菜がきれいな赤葡萄酒色に染まり、酸味もきいた素敵な一品となる。御飯にかければまさに「ゆかり」御飯。
して、その実体は?
初めてスマックを食した時から、これ、一体何なんだろう、と疑問だったが、実はウルシ属の植物なのだそう。先日、母親の本棚から拝借したハーブとスパイスの本を眺めていたら載っていた。

ハーブとスパイス (ウィークエンド・クッキング)

ハーブとスパイス (ウィークエンド・クッキング)

スマックとはウルシ属植物の種子を乾燥させて潰し、粉末状にしたもので、中東では酸味をつけるためレモン代わりに用いられている、とのこと。なるほど、道理で「ゆかり」っぽい味がするわけだ。
インディアンは北米原産のウルシ属植物(rhus glabra)の赤い実からリキュールを作る、このrhus glabraも酸味を帯びている、とも書いてあるが、酸味があるのがウルシ属の特徴なのか?酸っぱいもの好きとしては、大いに結構である。
が、食用となるのはシシリアン・スマック(rhus coriora)のみ、他の約50種類のスマックは有毒らしい。わわ、ウルシの仲間ならそりゃ有毒だろうよ!と少しビビる。
ただウルシの木に触れずとも、その近くを通っただけでかぶれちゃってエライ目にあう私、かなーりウルシに対して過敏に反応する体質のようなんだが、スマック(もちろん食用のものだけど)を口にしてもなんともなかったのが、ちょっと不思議である。

*1:惜しむらくはあの紫蘇の芳香は期待できないことだ。残念。