『西遊記の秘密』

中野美代子の上掲本をナナメ読みならぬジグザグ読み。書き手に対する冒涜というか、横着にもほどがある。しかも読書してるヒマはないっつーのに。いや、ヒマが無いからこそ、素晴らしくいい加減な読み方になっちゃってるわけだが。
学生時代、知人がしばしば不要な本をダンボール詰めし、研究室に持ちこんでは即席フリーマーケット状態で叩き売ってたんだが、この本はその際に入手したもの。で、ちゃんと読むことなく、本棚の奥に埋没していたのを、今回あらためて道教つながりってことで、そういえば、あの本がどっかにあったはず、と思い出し、サルベージしてきた。
しかしこの度、道教に関してちょこちょこ本を読んでみて感じるのが、興味探知レーダーが作動し、なんか面白そうだよ、これ、っていう匂いは嗅ぎ付けてるにも関わらず、どうにも致命的なのは、私、漢文読めないの、ってこと。日本人にとって漢文(漢詩)って、欧米人のラテン語みたいなものか。教養ある人は皆、漢文読めるんだろうなー。いーなー。とはいえ、私だって腐っても日本人、漢字を使う国の者である。漢字の羅列を見ていれば、そこはかとなく意味はわかるような、でもやっぱりわからんような。で、結局わかんないんだけどさ。
西遊記』って艶笑小噺というか、下ネタ系のエピソードも含まれてるんだよな。子供の時分に、岩波少年文庫版『西遊記』の上・中・下3巻にすっかりやられてしまってからというもの、この話、大好きだ。で、またスイッチ入ってしまい、岩波文庫の『西遊記』、読みたくなってきてるんだけど、無理だ。もう時間無いって。でも作者は呉承恩じゃなかったのではないか、と言われているというの、初めて知った。ずっと呉承恩作、呉承恩作と(まるで念仏)思ってたわ。