当たりました

午前11時頃、なんだかムカムカして気持ち悪くなり、仕事場のトイレに向かう。
私は基本的に一旦食べたものはよほどのことが無い限り吐いたりしない体質*1なんだが、今日の場合はもう胃が勝手に蠕動?し、どわーっと上がってきて嘔吐してしまった。涙目になりながらもなんだかちょっと感動した(←バカ)。だって滅多にないことだから。

どうも朝食に食べた雑穀ご飯のおむすびが当たったっぽい。日曜の夜に炊いて、ラップして氷温室に入れておいたから大丈夫だろうと思ったんだけど?

*1:食中毒などでなく、食べすぎて多少ムカついてる程度では吐けない。体が、胃が言う事を聞かない。「ちょっと指突っ込んで吐いちゃえば楽になる」とわかっていても、そんな器用なことは不可能な体なのだ。

SPQR

古代都市ローマの殺人 (ミステリアス・プレス文庫)

古代都市ローマの殺人 (ミステリアス・プレス文庫)

デキウス君てば、女難の相がでてるんじゃないのか。


…などという下世話な感想はさておき、既に10作以上刊行されているジョン・マドックス・ロバーツの本シリーズは、古代ローマを舞台としており、歴史上有名な実在の人物も数多登場するミステリ(でも、どうだろ?ミステリに分類しちゃうよりも、普通に「小説」として、読み物として捉えていいんじゃないの?)。老年に達した主人公の小デキウス・カエキリウス・メテッルス(父親と同名なのだ)が若かりし頃を回想する、という形で書かれているのだが、彼の回顧からは、古代ローマというより近代、あるいはむしろ現代に近い意識もところどころ透けて見えるので、古代ローマ人の心性が凡そどのようなものだったか知らないけれど、なんだかちょっと不思議な気分になった。既に時空の外に老デキウスは身(のみならず、もしかしたら少しばかりその心も)を置いていて、古代ローマ時代精神埒外から自分達がかつて演じたドラマを俯瞰している、とでもいう感じなんで。
ちなみに日本では最初の2作しか訳されていない。なんたること!ハヤカワ、なぜ続きを出さないのだ?なんか版権とかで揉めたとか?


いやー、しかしながら基本知識がゴッソリ欠けている私にとっては*1、高校時代の世界史の教科書を捨てずに取って置いて良かった!!と心底感じさせてくれた一冊である。読んでる途中でも幾度となく、物語の背景知識を求めて、世界史の教科書やら年表やらのお世話になり申した。
如何せん、からっきし歴史に疎いもので、ならず者らがひしめくローマの暗黒社会を巧みに渡る姿は武闘派ながら飄々として、爽やかですらある美丈夫、ティトゥス・アンニウス・ミロちんもてっきり作者の創作した人物だとばかり思っていたが、彼って実在していたのだねー。



青年貴族デキウスの捜査 (ミステリアス・プレス文庫)

青年貴族デキウスの捜査 (ミステリアス・プレス文庫)

目下2作目に取り掛かったところで、えー、ミトリダテス王が死んだということは、時はBC63つーことか。前作から7年後のローマにおける謀略の顛末、という感じになるみたい。ミロも再び出てくるようだし、今度も楽しめそうだ。

*1:セカイシ、ナゼカクモミゴトニ忘レテイルノダロウ…

『しばわんこの和のこころ』

縁側でのんびりとお茶でも飲んで一休み

なぜか惹かれる和のコ・コ・ロ〜

しばわんこの和のこころ

しばわんこの和のこころ


初回の放送を偶然見たのだが、しばわんこが手拭いを姉さん被りにして掃除する姿があまりにも愛らしく、即ノックアウトされた私。
二足歩行や正座をきっちりこなし、和菓子だって手作りしちゃうしばわんこさんは、自然を愛で、季節の移ろいにも敏い。所作も楚々として、まことにゆかしい犬なのだ。みけにゃんことも良い相棒っぷり。お盆にあの世から戻ってきたぶちにゃんこの回は泣いてしまったわ。
しかしスポット的に短く流されるせいか、見逃すことも多い。昨夜は過去半年分をまとめて一挙放映してくれたので(まとめて放送してよ、というリクエストが多く寄せられたのだろうか)、ばっちり録画しておいた。これは勿論保存版とする。

スード・シンクロニシティ…京都 教育基本法 河合隼雄 ユング

本日、ブログ巡りをしていた時のこと。偶然視界に飛び込んだ「共産党率37.5%の町」という文言に注意をひかれ、おっはー!に飛んでみた。
京都は乙訓郡大山崎町の町議会では16議席中6人が共産党なのだとか*1。いやー、昔からなんか京都って共産党が結構頑張ってるよなーと思っていたけどね、すごいわー、と唸りながら過去の記事にも目を通す。
いじめ自殺・・! - おっはー!より↓

教育基本法には、「先生は、国などに支配されるのではなく、国民(子ども)一人ひとりに直接責任を負っている」と書いてあります。

そうなのだ。恥ずかしながら私は最近まで知らなかったのだが、教育基本法の第十条にちゃんとそう書かれている。

第十条(教育行政)
1 教育は、不当な支配に服することなく、国民全体に対し直接に責任を負つて行われるべきものである。


この国で教育を受けている過程で、それが「国民全体に対し直接に責任を負つて行われ」ている、だなんて微塵も感じなかったが、本来はかくあるはずなのだ。

上記の小原さんの記事に寄せられている「ぶたのぶっぶっぶーっ」さん*2のコメントにも深く頷いてしまった。

それを偉そうに、教師や子供を法律で統制しようとする。統制されなければならないのは行政の側ですよ。それが憲法教育基本法の趣旨だと思いますけど。

そうそう、もう全面的に首肯したい。憲法だって「国民」に対してではなく「国」に対して「こうせねばならんよ」と言ってるものなわけで。


などとつらつら考えながら、アンテナに戻るとsowonさんのエントリ更新が目に入る。
教育論議のうさんくささ | 重信川の岸辺から - 楽天ブログ
こちらも教育基本法がらみ(今日の私ってちょっとシンクロニシティに遭遇してる?) しかし河合隼雄と言えば、なにはともあれまず「ユングの人」と認識していた。あとは、霊長類やってる雅雄のおとーとねー、文化庁長官やってんだー*3という程度の浅い認識しか持っておらず、まさかこんな放言をかます人物だったとはびっくりだ。で、ちょっくら検索をかけてみるとこちらにぶつかった→http://homepage3.nifty.com/gakuronet-takatsuki/index.html
どうやら河合センセ、京都市教育委員会と組んでとんでもないことをやってきた御仁のようだ(あ、また京都が出てきたよ、やっぱシンクロニシティ?と囁く内なる声)。
しかし不勉強なことに私は「心のノート」なんて薄気味悪いものの存在も初耳だったが、ユングナチスの関わりも知らなかったし、これは実に興味深い(おお!ユングと来たら当然シンクロニシティ)。*4


まだ読み終えてないが、とりあえず以下にメモしておく。

http://homepage3.nifty.com/gakuronet-takatsuki/soto_050924_01.html
林功三氏による「日本ユング派・河合隼雄批判」が上記のページから始まって5回に分けて載っている。
↓さらにこのページからは「続・日本ユング派 河合隼雄批判」が続く(4回分)。
http://homepage3.nifty.com/gakuronet-takatsuki/soto_060121_01.html

*1:本日22日に町議選が行われ、さっき確認したところ、共産党は6人全員当選。同時に行われた町長選でも共産党推薦の真鍋氏が当選。素晴らしい。

*2:かーいーお名前だ。

*3:この夏に脳梗塞で倒れたとのニュースがあったけれど、その後の容態はどうなんだろうか?

*4:いんや、シンクロというより単なるこじつけと思い込みだ。

なんつーか

何度か覘いてみたことのある、とあるブログが件のフランスの法案可決について語っておられたので、初めてそこにコメントを書き込んでみた。
で、その後に続いてコメント入れておられた方はそこでは常連のようなんだが、ひょっとして私のコメントを敵対的なものと判断なすったのだろうか。彼女のコメントからそこはかとなく漂う(私の書き込んだ内容に向けての)不快感というか嫌味なトーンをキャッチ。こういうセンサーは時として無駄に鋭かったりするんだー、私。でも無論誤読の余地がないほどはっきりと書いておられるわけじゃないし、ふんわりぼんやり曖昧に、なんとでも受け取れるような書き方だから、私の考えすぎ?過敏反応?とも思ったりしたんだけど。

特に引っかかったのは次のようなくだり。

自分はトルコ東部で数年暮らした事があるが、北クルディスタンなんていう地域があるとは確認していない。悪しからず。

↑もちろんこれは原文ママではないが、こんな内容で、末尾の「悪しからず」がなんだかカチンときたんだよなー。悪しからず、なんて思っちゃいないだろーて。ま、私も器が小さいとは思うけどー、でも彼女、冒頭から「アルメニア人がトルコ人を虐殺したことも看過すべきでない」って書いてるしさー。私のコメントがかなり気に障ったのかも、と思われて。

で、はい、ここから妄想炸裂。
彼女はトルコ人のご主人とお子さんとともにトルコで暮らしている日本人女性で、結婚なさってもう長いのだとか。ご主人は転勤族だそうで、数年おきにトルコ国内で引っ越しを繰り返す生活らしい。
トルコでも大手企業は転勤あるだろう、でもそれほど頻繁じゃないと思う。2〜3年程度で各地に転勤、となると公務員か。または軍人。
で、こないだまでおられた場所がかなりの僻地だったりするようなんで、それ軍の基地があるとこじゃないのか、ってことはご主人は職業軍人なのでは?と推測してみる。
だとすれば、クルドがどうとかアルメニアがどうとかいうコメントを好意的には捉えられないだろうし、嫌味のひとつも言いたくなるかもしれん、と一人納得。
しかし、彼女の言は「私達日本人はえてして欧米経由の知識や教育で他の国を批判し云々」とトルコ政府側の論理を擁護したい風だったけれど、欧米近代の合理主義的精神って言えば、トルコではある意味最も強くその影響を受けている(はず)ものの筆頭が軍隊だからなー。皮肉なことよのう。
とにかくご主人が軍人だし、クルド問題には私とは違うベクトルで敏感な方なのだろーかー。
で、コメント内で私がほんのちょびっと触れた、トルコのアルメニア虐殺問題から想起した南京虐殺や日本の来し方への自省に関しても、何かしら反応が来るかと思ったけど、こちらは見事にスルー。
まあ、ブログ主さんからのリプライコメントもまだだし、後日何らかの言及があるかもしれないけどさ。

破産系譜

貴重な史跡、文化遺産*1であるハサンケイフがダム建設計画により水底に沈む危機に陥っている。そこに住まう数万の人々-その多くはクルド人-は立ち退くことになる(少なくとも5万人の人々が住居を失うとの試算)。ダムの寿命は50〜70年程度と言われている。
そんな短命なダム建設のためにハサンケイフを沈めるな!と一時は沸き立っていたトルコの世論も、心情としてはやはり計画撤回してほしいが、安定した電力供給とか、建設に伴う雇用の創出とか、トルコ東部および南東部の開発促進とか言われると、あまり反対するのも憚られる、という感じなんだろうか。
で、きっとトルコ政府はもうこの建設計画の見直しはせずに進めちゃうのか、と諦めモードに入ってたのだけど、EU加盟交渉にも関わる案件となってる?みたい。
http://www.kurdmedia.com/articles.asp?id=13466

14) This Conference expresses regret the Turkish government’s initiation of work on the ill-planned Ilisu Dam in August 2006 which threatens mass displacement and loss of livelihood of the area’s inhabitants, the majority of whom are Kurds; endangers the historically important city of Hasankeyf, in an apparent attempt to further disassociate Kurds from their rich heritage and culture; and will, according to several environmental assessment reports, jeopardize access to water for Turkey’s neighbours and cause irreversible environmental harm;

15) In reference to the above, the Conference calls upon the Turkish government to reassess its position vis-à-vis this project, as well as the bodies of the EU monitoring the impact of internal displacement and what the potential effects of this project are on the already overpopulated urban centres of the Kurdish regions;

確か以前に英国の建設大手バルフォア・ビーティが環境保全キャンペーンの圧力で、このダム計画から手を引いたとの記事を読んだ記憶アリ。で、その後釜としてシーメンスとかがこの計画を請け負おうとしているとかなんとか。
でも環境への悪影響を鑑み、世銀は本ダム計画への融資を拒否しているそうだ。ダムが出来たらシリアやイラクと利水権で揉めそうだと言われてるし、問題山済み。トルコ政府、これからどうするつもりなんだろ。やっぱ再考して計画中止してみたほうがいいと思うけどな。国内世論も諸手を挙げて賛成してる計画じゃないんだし。

*1:紀元前から続く町でなんと12,000年の歴史を持ち、アッシリア、ローマ、ビザンチンセルジューク・トルコ、ペルシア、オスマンの各時代の住居跡があるそうだ。なんで未だに世界遺産に指定されてないのよ?

アルメニア人虐殺はそもそもジェノサイドに該当するのか疑わしい、アルメニア人側だってトルコ人を殺したじゃないか、これはかつてはさほど問題になってなかったのに後になって意図的に問題化あるいは先鋭化された「作り上げられた」虐殺問題だ、とかトルコじゃ言われている様子。でもって各勢力の利権やらなんやらも絡んで複雑怪奇な様相を呈しているらしく*1、私にはきちんと把握できてない。
ただ、トルコでのアルメニア人虐殺にはクルド人も加害者として関与している。当時クルド人は虐殺に加わっていたわけで、そうするとやっぱり、クルド問題に多少なりとも関心のある私としちゃ、知らん顔して通り過ぎることはできないと感じる。トルコ東部にあたる北クルディスタンの地域ってアルメニア人の土地でもあったのだから、クルドの分離主義者が独立を叫ぶようには単純な話にはならない*2
でもね、どのみち今は公式にはトルコにクルド人は存在しないことになっているから、トルコ対アルメニアという図が続くのかね。

*1:なんだか南京虐殺に対する日本の反応とダブるわー。

*2:クルディスタンを分離して独立っつーのは無理だろ、と個人的には思っちゃうけど。クルド人の多数もそこまで望んでないって感じじゃなかろうか。